Jun 5, 2011

Field Recording of Beginner’s Guide Pt 2:フィールドレコーディングのビギナーズガイド パート2



前回に引き続き、DESIGNING SOUNDのField Recording, A Beginner’s Guide (Pt 2)の記事で取り上げられていた、ビギナーの為のフィールドレコーディングガイド、パート2についてアウトプットしていきます。
ちなみにパート2の記事には音源も付いているので、参考にして下さい!

元記事、画像もこちらより。A Beginner’s Guide to Field Recording, Pt 2
※パート1の記事はこちら。Field Recording of Beginner’s Guide Pt 1:フィールドレコーディングのビギナーズガイド パート1

以下自身による記事翻訳
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フィールドレコーディングは、多くのサウンドデザイナーとコンポーザーにとって、ダークアートのように思われている。しかし、オリジナル素材の貴重なライブラリーを作る方法の一つである。シンプルなガイダンスとアドバイスを通し、二つのチュートリアルで、あなたにフィールドレコーディングの簡単な紹介をする。
パート1では我々が探した機材、ヒント、セッション成功のコツ、レコーディングセッションのリハーサルについてみていく。
パート2では録音した素材のポストプロセスのテクニック、リベレーションシップ、そして一度スタジオに音素材を持って帰り、何をするかについて話していく。


・セッションの簡単な説明
私は最近色々なアンビエントサウンドを録音しに、友人とシアトルへフィールドレコーディングに行ってきた。訪問したい場所のリストを準備し、計画した旅行は最も効率的な方法で場所を最大限に巡る事が出来た。どんなフィールドセッションと同様に、事は100%の計画通りにいかない、なのでいくつかの滞在は今回の旅行からは外した。
しかしながら最初の滞在はおおむね成功、次の手順では我々が何を行ってきたかについて概要を示していく。


ステップ1:所在地とセットアップ
我々の最初の滞在はGolden Gardensのビーチ、その地域は多くの人々、ボート、飛行機、そしてピュージェット湾(Puget Sound)からの波などの音があった。
我々の録音のセットアップは以下の通り。

Zoom H2と8GBのメモリーカード
TASCOM HDP2と2GBのメモリーカード
・Audio Technica MH50
Oktava MK-012マイクロフォン
・手作りのウィンドスクリーン
・2つのマイクロフォンアダプター付きのブームスタンド
・予備のケーブルとバッテリー類

OktavaのMK-012マイクロフォンはORTF方式(マイク間隔17cm、開き角110度にセット)でセットアップし、TASCOM HDP2に繋ぎ、風防を取り付けた。大きな機材を海岸から50フィート(30.48cm×50=1512cm→およそ15m)離してセットアップしていた間、Zoom H2は接近するのに適しているので、サーフィンをしている人々や海岸線に近づけた。


ステップ2:何が間違っていたか
上記のセットアップにおける、いくつかのミスを厳しい目で注目する事がある。あなたが二人に二台のレコーダーを持っている時、ヘッドフォンセットは便利だと思うだろう。我々が最初にした間違いは、二番目の機材のヘッドフォンを忘れていた事だ。もし一つの録音をし終わった後、もう一つの録音をしていたのなら、これは問題にならないだろう。しかし我々は同時に録音し、その結果マイクロフォンの吹かれが原因で貴重な素材が失われてしまったのだ。
間に合わせのウィンドスクリーンを付けていたにも関わらず、風はまだマイクに届き、大きな電車が後ろに通ったような、(なんてすごい音なんだ!)風はマイクロフォンをクリップさせ、レコーディングとして使えないようにさせる。ここにサンプルがある。

(サンプル音源)

我々のマイクロフォンは素晴らしいレコーディング中、風の吹かれによってクリップした。

次の試行ではボリュームとウィンドスクリーンの位置を調整し、より良い素材を録音する事が出来た。しかし電車が通り、いくつかの良い素材を録音する機会を失ってしまった。

加えて、私はマイクロフォンを設定している時レコーダーのセッティングでミスを犯した、好奇心旺盛な犬が興味を持ってやってきてしまったのだ。結果はレコーダーの上に砂まみれの犬の手足が正面から着地してしまった。幸運にも、TASCOM HDP2は頑丈な機材なので、全く故障につながる事はなかった。しかし私は、どんな時でも保護されたハンディレコーダーを持っておく事が、どんなに重要か気付かされた。


ステップ3:上手くいったか
明るい面では、我々は早くにロケーションに到着し、一日の十分な時間、座って周りの他の録音する時間を与えられた。最終的には海岸のアンビエンス、ボート、人々、犬、海平面、そしてアムトラック(American travel on track通称Amtrak)の短い電車のバックグラウンドなど多くの素材を手に入れた。一つのロケーションからの多くの素晴らしいアンビエンスである。
我々はまた次の滞在でチューニングを必要ととするメモを作り、そして二つ目のヘッドフォンを含んだ、いくつかの機材を取る為、懐かしい私の場所に滞在した。


・スタジオへ戻る、目録とフィールド素材の編集
フィールド(録音)での一日の後、我々は疲れていたので、リスニングや編集の為の録音した素材の転送以外はしなかった。我々は、なんとかリストの約50%の目的を達成し、そして夏の後半に別のレコーディングを計画を立てた。

今は素材を持っているので、視聴、編集、そして中にあるされた宝石の採掘(素材のピックアップ)を開始する時間だ。

あなたがスタジオに戻ってきて、編集機に全ての録音素材を移したら、次は素材の目録と編集を開始する。あなたはおそらく良い素材、使うのに慣れた素材と、かなりの量があるだろう。すべての素材に耳を傾け、重要なのは良いリファレンスシートを書く事である。そうする事で簡単に、必要な時に素早く材料を見つける事が出来るだろう。

多くのサウンドデザイナーと録音技術者は自身の録音素材のアーカイブの為、精密なソフトウェアを使っている。SoundMinerBasehead、そしてNet Mix Proなどのようなデータベースを提供されたアプリケーションはあなたのファイルへのアクセスを駆り立て(早くし)AudioFinderSnapperのようなアプリはあなたのファイルスナップの編集や存在しているファイルシステムを見つけるのをよりスムーズにしてくれる。

念の為に、私は普段音源素材を少なくとも3つのセッションに分けている。

①オリジナルの編集されていない録音素材
これはフィールドからの素材を直で移したものである。

②編集した生の録音素材
これは私が編集した素材後、私の好きな固有の名前をつけたりする。ただし、この素材に加工は行っていない。

③編集と加工された録音素材
このセクションは、普段使われているものであり、与えられた音の自身のニーズはプロジェクトに応じて変わる事があるからだ。
例えば飛行機の音源は音量とEQの調節を除き、元のままで使うか、もしくは飛行機ではない種類の素材を作る時は、他の音源と合わせて使うかもしれない。その場合、私は異なった加工をしたいくつかの種類の飛行機の音源の種類を持っている事になるだろう。

この手順に時間をかけるのだ。
サウンドデザインやエンジニアリングなどの音の仕事に関係のある、私が今までで得た最大の教えの一つは(必要事項を書き入れる)こと、良い司書(librarian)になる事である。あなたが素材をまとめればまとめる程、より効率的、有効的であり、探したり、作ったり編集したりする時も時間はカウントされているのだ!


・フィールドレコーディングの編集とマスタリング
チュートリアルの最後のステップは、編集して、使える素材を得る為、自身のフィールドレコーディング素材を上手く扱う、簡単な方法を探す事だ。あなたが欲しい結果を得る為、音源を微調節する方法や組み合わせは無限にある。
以下は私が使いやすい素材にする際、頻繁に用いているテクニックである。

・音量、ゲイン
これは誰でも出来る内容だが、素通り出来ない問題である。
長いアンビエントトラックを正確に聴く事で、特定の瞬間を強調する為に、音量の微調節に長い時間を掛ける事が必要とされると判るかもしれない。あるいは、もし音源の一、二箇所の部分を選んでいるのなら、より長いアンビエントトラックの音を調整した場合に比べ、音量をより調整する事が出来るかもしれない。

・ノイズリダクション
素材に応じてノイズリダクションのプラグインを使う事は、録音素材の不要なノイズを取り除くのに役立つかもしれない。しかし、これらのプロセスタイプには非常に注意する事、度々不要なエイリアシング(折り返し雑音)や人工的な音につながってしまうからだ。

・イコライザー(EQ)
イコライザーを使用する事は、あなたが求めているフィールドレコーディング素材の形(自然な音)で手に入れる為の最適な方法である。あなたが森のアンビエンスのレコーディングをするとしよう、そしてあなたは葉や鳥の音に着目したい。その場合、低い周波数帯域をある程度カットするのが安全である、なぜなら多くの素材は最終的な録音で簡単にノイズが入るからだ。あなたが(やむを得ず)EQと一緒にノイズを上げたくなく、EQを使用しない時よりも、より録音のゲインを上げられるかもしれない。
(つまり低い周波数帯域をカットしておけば、しなかった場合に比べてゲインをより上げることが出来るかもしれない)

・マルチバンドコンプレッサー
これは私のお気に入りのテクニックの一つだ、そしてこれらのいずれかを用いての完全なプロセスの説明は、このチュートリアルの範囲を超えてしまう(今あなたはこれを読んでる?)マルチバンドコンプレッサーは、複数の周波数帯域にわたって音の見かけ上の音量を調整する事が出来る。そうする事で、例えばあなたは中域と高域を増加させながら、シンプルなイコライザーとは違い、はっきりと、低域の周波数帯域を取り除く事が出来るのだ。

・リミッター
もちろん一連の流れの終わりには、録音全体の見かけ上の音量を上げる事をお勧めする。
Brickwall Limiter(以下に解説あり)を使用する事は、録音の良い部分と悪い部分、両方の音量を増加させるという内容を理解しておけば、簡単な方法である。


・総括
私は、この簡単なフィールドレコーディングのサイトが、自身の音を録音する為のアイデアとなった事を願っているし、あなたのセッションのクオリティやワークフローを改善する、役に立つアドバイスを提供した。
以下は、我々が最終的に上記の手順で編集した短い海岸のアンビエンスクリップである。いくつかのイコライザー、音量の調整、マルチバンドコンプレッサーを適用し、素敵な周りのバックグラウンドを得る為にリミッターを用いた。

(サンプル音源)

もしこのチュートリアルが役立ったり、アイデアや質問があったなら、どうかコメント欄で共有してほしい!
次の機会まで、聴き続けて!
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※MEMO
SoundMinerとは?
SoundMiner V4Pro-J サウンドマイナーv4Pro-J
SoundMiner User Gaon サウンドマイナー ユーザー紹介 ガオン
SoundMiner movie サウンドマイナー 解説 ムービー

NetMix Proとは?
NetMix Pro - Creative Network Design - 製品情報 | TACSYSTEM

Brickwall Limiterとは?
普通リミッターを用いると0db以上の音にリミッターを掛けてくれる訳だが、それをCDなどの民生機で再生するとデジタルからアナログへ信号を変換している時、リミッターをかけた部分を勝手に補間してしまう事が起きる(インターサンプルピークと呼ぶ)。
その為こもった音などに聴こえてしまうのだが、このBrickwall Limiterを用いると、事前にインターサンプルピークの部分を予想し、(潰すのではなく)予めカットしてくれる機能がある。
(パート1)DJのためのT-RACKS-3 Deluxeセミナーレポートより

[ Links ]
Field Recording of Beginner’s Guide Pt 1:フィールドレコーディングのビギナーズガイド パート1
Field Recording, A Beginner’s Guide (Pt 2)
A Beginner’s Guide to Field Recording, Pt 2
Zoom H2
TASCOM HDP2
Oktava MK-012マイクロフォン
SoundMiner
Basehead
Net Mix Pro
AudioFinder
Snapper

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